聖なる……何だって??
顔が埴輪のようになった。
そんなの、どうして私が手伝わなきゃならないの。ますます意味が分からない。
もう付き合っていられない。本当に攻撃して来ないみたいだから、さっさと帰ろう。
「そんなの、一人で探せばいいでしょ? 私帰る。塾あるし。あんたみたいなコスプレ好きな外人と違って、女子高生は忙しいの!」
そんな暇ないの! もう、構わないで! 話しかけないで!
あぁ変なヤツ。頭にはずっと鳥乗ったままだし。残念なイケメンっていうの、あんなのを言うんだ。
ああそうだ! 警察! 警察に電話しなくちゃ。
あんな人を野放しにしていたら、害悪が広がるよ。境内を抜けたら、即行で電話しよう。それでもう、さっさと帰るんだ。
「ぼぉっ……ぶうぅぅぅん……」
変な音がしている。もしかして、外人スマホの着信音? だとしたら、すっごい趣味が悪い。耳にわーんと響くような、嫌な音だ。
あ! もしかして、仲間がいて、連絡しているのかもしれない! ヤバッ、これはゆっくりしていられないよ。早く逃げないと!
ピューッと効果音がつくような勢いで走り出したら、いきなり周りの景色が変わった。
「……え、何これ」