「おはよう千帆(ちほ)


「あ、葉月おはよ」
「今日は体調大丈夫なの?この間本当に辛そうだったけど」


「あー!もうすっかり元気になったよ、心配してくれてありがとう」

千帆。私のクラスメイトでとても面倒見が良く優しい子である
しかし、彼女は何もかもが完璧すぎて近寄り難いイメージがあった。

ある日、彼女は私に話しかけて来てくれたことがきっかけで、私たちは仲良くなっていった。

今は親友である。
どんな時だってお互い助け合えるような


そして、そんな彼女も私の過去を知っている

「そういえば、葉月は8月の花火祭行くの?」
この田舎町には毎年恒例の伝統的な花火祭がある。


「実は行ったことなくて.......」

「あの日から?」

「うん」

「幼少期には行ったことあるの?」

「お母さんはあるっていってた」
もしその花火祭に行ったとしても、本当に行ったことあるのかなって思うだろう。

「一緒に行ってみない?葉月からしたら初めてかもしれないけど」

「いいよ!」

私は花火というものを実際に見てみたかった。
写真とか動画では見たことがあるけど、本当の花火を見た事がない。

「分かった。詳細は後日連絡します!」