「なんだよお前らもう2人しか残ってねぇのかぁ」


鬼が浩成に群がる子鬼たちをどかしながらそう言った。


「ここまで減らしたのはお前だろ」


どうせ俺は次のゲームで死ぬんだ。


このくらい言わせてもらってもいいだろう。


「ははっ! そうだったそうだった」


鬼は愉快そうに言う。


「次のゲームに最後の1人が決まるんだなぁ。なんかお前ら、ほんとよく頑張って来たよな」


途端に切なげな表情に切り替わり、俺たちを見つめる鬼。


子鬼たちは食べかけの浩成から離れて行く。


床にはまだ原型が残されたままの浩成が転がっていた。


「最後のゲームは、これ、使うから」


鬼がそう言い、浩成の死体を指さした。


「は……?」


「その名も、人肉雪合戦だ!!」


鬼の言葉に子鬼たちが盛り上がる。


拍手と歓声が広間の中を包み込んだ。