「ちょうど食事に困ってたところだったんだよなぁ」


「俺たちは生贄か」


「生贄? そんないいもんじゃねぇって。ただのメシだよ、メシ」


鬼がそう言った直後だった、文夫が悲鳴を上げた。


ハッとして顔を向けると、文夫の足に子鬼が噛みついている。


「いやだ! 死にたくない! 離せよ!!」


文夫は必死でもがくが、子鬼は離れない。


それを見た他の子鬼たちが文夫に飛びついた。


そのまま肩に噛みつくと、一気に肉を引きちぎった。


血が飛び散り、文夫の絶叫が響き渡る。