そしてそれからまた、小さく首を傾げる。


「……さっきは全然気にしてなかったけどさ、確かメール……手数料、送料共に不要ですって書いてなかった?送料って何だろう」

「へ?」


結愛ちゃんのその言葉に、そんなこと書いてあったっけと思い出してみる。

でも残念ながら、メールの正しい文面は思い出せなかった。


「…うーん、何か送られてくるってことかなぁ」

「もしかしてそれって普通の乙女ゲームじゃなくない?」


結愛ちゃんが眉を寄せてそう呟いた。


……確かに普通の乙女ゲームで送料なんて発生しないよね。
ひょっとして【リソウカレシ】なんて紛らわしい名前のフリマアプリだったりするのかな。


「…でもまあ、不要なわけだもんね。不要だから大丈夫!送料かかります、だったらちょっと困るけど」


未だにインストールの終わらない画面を見ながら、無理やり納得する。

長くない?このインストール。


「……まだ終わんないねぇ」


結愛ちゃんも不思議そうに声をあげた。


──…何だか少し、嫌なかんじだ。変なウイルスとかだったらどうしよう。
大丈夫だよね?もし詐欺だったら…。


「──あ、終わったよ美恋」