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『梓の好きにしなさい』

「でも…」

『いいのよ。ルイが勝手に言ってるだけだし、そりゃもしフランスに越してきてくれたらなぁなんて思ってたけど…私は梓が自分の気持ちを話してくれてとっても嬉しいの』

「お母さん…」

『一生会えないなんてわけでもないし、私もいつかは日本に帰るし、何より梓が今の居場所を大切にしているのがよく分かったわ』

「うん」

『青春なんてあっという間だから、好きなようにやりなさい』

「ありがとうお母さん」

『で?真琴くんはそこにいるの?』

「え」

「いますよー。梓スピーカーにして」

う、うん

『真琴くん?梓のこと、よろしくね』

「はい」

『くれぐれも、あせらないようにね?』

「…は、い」



『じゃあね梓、また電話かけるわ』

「うん。またねお母さん」