…そして

何故か真琴くんと二人で私の家の前に立つ


「…ここまでついてこなくてもよかったのに」

「いいんだよ。俺が決めたんだから」

何がそんなに心配なんだろと思いながらも自分の家のインターホンを押す


「…ルイくんいる?私だよ」

…いないかな

なんて思っていた矢先

バタバタと激しい足音が近づいてくる


「梓」

ドアが開く前に真琴くんがインターホンの前にいた私を引っ張った

そして真琴くんの後ろに立たされる

「そこにいろ」

真琴くんの真剣な目

ドキッといかにもな音が胸から聞こえた


ガチャン!

結構な勢いで扉が開く

真琴くんが少し反ってそれを避けた


「梓!!」

ラフな大きめのTシャツを着ているルイくん

その目が真琴くんを最初に捉えて一瞬ピクッと眉が動いた

「る、ルイくん」

真琴くんの後ろから少し体を斜めにして覗く

「…梓」

ルイくんの目が私に移った瞬間、眉がぐっと垂れた

「梓!ごめん!昨日は本当にごめん!」

ええっ!

ルイくんがなんとその場でしゃがみ込んでそう叫んだ

土下座…までは行かないけど、小さくなってひたすら謝っている


「ごめん…ごめん梓」

…ルイくん