(ち…ちかっ…!)

身体がぶつかりそうなくらいの距離。


九重くんがわたしの手を取る。

触れる手があつい。



「学園No.1アイドルになったら、その時は、佐倉を迎えに行く」


「だからそれまで、誰のものにもならずに待っててくれないか。」


わたしの手の甲に、九重くんがキスをする。


頭が真っ白になる。

心臓の音がうるさい。


でも、


「うん、待ってる…」


九重くんの目をみて伝える。