投げたあと、みんなが座ってるイスの方に振り返るのが辛くて辛くて仕方がない。
下手くそにも限度があるよね……。
みんながとても上手なのに、私がものすごーっく足を引っ張ってる。
人って落ち込むと本当に肩を落とすんだな……。
鏡がなくてもわかる。
人生ではじめてこんなに猫背になった気がする。
球の重さがいけないのかな?
そう思って、後ろにたくさん並べられているボーリングの球をひたすら眺めた。
「……ボーリングの球、軽いのにしてみたら?」
隣に突然現れたのは門奈くんで……私がさっきまで使っていた球よりひとつ軽いものを差し出してきた。