ホームに着いたタイミングでちょうど電車が来た。



土曜日ということもあり、満員電車で中はぎゅうぎゅうだった。



頑張れば5人は乗れそうなので、門奈くん、伊吹くん、蛍、私、瀬那先生の順番で電車に乗り込んだ。



トゥルルルルーーー……。

発車の音とアナウンスが流れる。



扉が閉まり始めた……そのときだった。



ぎゅうぎゅうの車内の中で女の人が体勢を崩してしまったみたいで、奥から「きゃっ」という声が聞こえ……その反動で周りの人たちがバランスを崩した。



最終的に私も押されてしまい、仕方なく目の前に立っていた瀬那先生の胸に激突してしまった。



そしてそのまま私と瀬那先生は扉が閉まり切るギリギリのところで車内からホームへと放り出されてしまった。