私たちは行きのコンビニで買ってあった手持ち花火を最後に楽しんだ。



門奈くんがいつもと変わらず接してくれたので、特に気まずい空気にはならなかった。



今年初めての海に花火……さっそく夏を満喫することができた。



海から駅までの道には昔懐かしい商店街があり、中には居酒屋がちらほらある。



もう時間も夜の8時を過ぎた。

全員一致で帰ることになり、私たち4人は商店街を歩いていた。



……すると、一件の居酒屋から見覚えのある人が出てきた。



「瀬那先生……?」



女性2人、男性2人……そして、小栗先生と瀬那先生が楽しそうに談笑していた。



私の声に反応した瀬那先生は、私たちに気づくなり、「またおまえたちか」といつもの笑顔を向けてきた。