作り笑いをする門奈くんを見て、私まで胸の奥がギューっと掴まれたように痛くなった。
「告白しといてなんだけど、今まで通り友達として仲良くしてほしいな……なんて」
「もちろんだよ。私にとって唯一の男友達だもん……」
「……ありがとう」
「こちらこそ……こんな私を好きだって言ってくれて、ありがとう」
門奈くんはその場で立ち上がり、「んーっ!」と声を出しながら伸びをした。
「そろそろあいつらのところ行ってみるか!」
「……ん、そうだね!」
門奈くんが気を使って今まで通りに接してくれるので、私も今まで通りにした。
それでも、蛍と伊吹くんのところへ行く途中は、お互いになにもしゃべることはなかった……。