「突然、ごめんな。実は、中学の頃から呉羽のことが好きだったんだ」

「……」

「今日も、伊吹と松本をくっつけるのが目的なのは本当だったんだけど、俺も呉羽に告白しようって思ってた」

「……そうだったんだね」

「……俺のこと、どう思ってる?」



波が引く心地よい音と、少し冷たい海風が私たち2人を包み込む。



「門奈くんは、優しいし盛り上げ上手だし、一緒にいて楽しいよ」

「……」

「……でも、それは友達としてで。付き合うのは、考えられないかもしれない……」



門奈くんは遠くの海を見ながら、耳だけは私へと傾けてくれた。



「この先も、彼氏になるのは難しい?」

「……うん。ごめんね、好きな人がいるんだ」

「ならしょうがないよな」

「ごめんね……」