……そして、運命の土曜日。



久しぶりの海ということで、私も蛍も単純にテンションが上がっていた。



日中は4人でボールを使ったり、浮き輪で浮かんだり……とにかく海を楽しんだ。



途中途中、飲み物や食べ物を買いに行ったりするときは、必ず蛍と伊吹くんを2人きりにするように心がけた。



伊吹くんには門奈くんからなんとなく告白する方向で背中を押したらしいので……あとは伊吹くんの男気次第。



たくさん遊んだところで、シャワーを浴びて水着から洋服に着替えた。



砂浜にレジャーシートを敷き、蛍、私、門奈くん、伊吹くんの順番で座り、他愛もない話をしていた。



いい感じに日が沈み始め……私と門奈くんはアイコンタクトをとった。



「海の家に忘れ物してきちゃったみたいで……探してきてもいい?」



私がそう言うと……蛍が「私も行くよ」と言ってくれた。