「わかったなら、よし。
俺、1階まで資料取りにいかないとだから、いっしょに下まで行こう。

本当は朝のうちに先輩のところにもっていかないとだったのに… 」


やってしまった…って顔をする翔馬先生。


でも、今までの会話から、私のために用もないのに下まで見送りにきてくれるのかも。


先生は私に気を遣わせないようにしながらも、気にかけてくれるから…。


「翔馬先生、ありがとうっ 」


「どうしたの? 陽菜ちゃん…」


「何でもない、翔馬先生にそう言いたい気分だったの 」


「陽菜ちゃんにお礼言われると照れるな 」


翔馬先生の耳は真っ赤…


「先生、なんか可愛い… 」


主治医の先生に「可愛い 」なんて言うの自体失礼なのに


翔馬先生の顔までリンゴのように真っ赤になるとクスッと笑ってしまう。