「なんか、もう……わたしはお母さんの気分! いつまで経っても、娘の行動にうれしくなっちゃうし。うう、子離れしなきゃ」
あれっ!? 友だちとしての目線だと思ったら、まさかのお母さんだった。
「ってことで橘くん、紗奈ちゃんのことは任せたよ……」
「えっ、あ、うん、任された──っ!」
橘もびっくりしてるよ、どうしたの花乃!
「いちにちめに、4人でまわろうよ。ふつかめの後夜祭まで、ふたりで楽しみなって」
篠山くんが微笑んでくれて、ドキリとした。そうだ、後夜祭。
後夜祭では、花火があがるんだっけ。そこで告白大会が実行されたり──……んっ、橘、たくさんのひとから告白されるんじゃ、えっ、わっ、わたし堂々としてなきゃ!