あたしは直人へのキモチを無理に打ち消した。
そして、恭平のところへ戻った。
「…直人じゃなくていいのかよ?」
「…いいの――」
あたしは最低なことしてる。
恭平は愛してくれているのに、あたしにはキモチはこれっぽっちもない。
季節はいつの間にか梅雨に入っていた。
あたしには、バイトの友達ができた。
「やっほー、奈緒!」
彼女は、茜。
茜は、強くてかわいい女の子。あたしの相談もよく乗ってくれている。
茜は、彼氏がいなかった。
「茜、今からあたしの家来ない?彼氏紹介する♪」
「あ、行きたい!!」
あたしと茜は、あたしの家にむかった。