「…自殺ですよね」
「おそらくな…」
「指紋が一致するし…」
「誰かが侵入した後も…」
ひとりぼっち…だ――
あたし、これから
どう生きていけばいいの?
お母さんもいない
お父さんもいない
おばあちゃんや
おじいちゃんもいないよ
「…恭平…直人…―」
助けて………
「…奈緒…これ…」
後ろから、彼の声がした。
「…恭平…どうしよう…あたし…ひとりぼっちだ…」
恭平はパトカーや救急車を見て、かなり焦っていた…けど…あたしの様子でだいたいわかったみたいだった。
「直人に連絡…」
「やめて!!」
直人には、もう十分お世話になったし、
「恭平も…今まで…たくさんありがとう…あたし……がんばって…一人で生きるから…しばらくは…ほっといて?でないとあたし…二人がいなくなった時…どう生きていけばいいかわからなくなるから」