「はい、眉間にしわよせないよーっ」

「だって―…これで十回目だもん…もうあたし…ダメなのかなぁ…お父さんの…役にたちたいのに…あたし、まわりからは無必要なのかな…」



あっちでもこっちでも、高校中退は無理………


今、あたしのお父さんは、朝昼夜、一日中働いていて、寝てる暇なんてない状態。
あたしはお父さんに少しでも楽になってほしいから、仕事の面接に行ったのに…


「…美央、本当にそう思う?」

「…うん」

「そんな訳、ねぇだろ!?お前の父ちゃんや友達、もちろん俺だって、お前が必要だよ。美央がいなかったら、みんな、得てなかったものだってある!俺は、美央に会ってから…辛くてもがんばれるようになった」