「…わかりました…」
十八歳、お金が足りないあたしの家では、高校中退するしかなかった。でもあたしには、支えてくれる人がいた…――
「また面接落ちた?」
「うん…―」
彼の名前は、小島恭平。あたしと恭平が知り合ったのは、面接で落ちたところに、そこで働いていた恭平がいた。
《落ちたの?》
《はい…》
《元気出せよーっ…まあ…これやるよっ》
恭平がくれたものは、小さな熊のストラップだった。
《あはは…子供ですね》
《笑ったな!…笑わなきゃ…こんな時、やってけねーぞ?眉間にしわよせてるじぃさんみたいになるからな》
恭平に…ドキドキしてた。
そんなの
分かり切った事。
でも…まだ
友達でとまっている…―