「由香そろそろいいんじゃない?」
バーベキューも終盤に近づいたころ江里奈が耳元で小さく言った
バーベキュー楽しくて忘れるとこだった
「うん!持ってくるね」
由羽兄ぃにも合図を送って
買ってきたケーキと光汰先輩へのプレゼントを持っていく
「光汰先輩!誕生日おめでとうございます!サプライズです!」
「えっ?ありがとう。俺の誕生日覚えててくれたの?えっまさか由羽たちも?」
光汰先輩は目を見開いてびっくりしているみたい
でもこれ喜んでくれたってことだよね
「あとこれプレゼントです」
赤いリボンで飾られた包みを渡す
「えっ何かな?開けてもいい?」
「もちろんです!!」
光汰先輩がリボンを解いたり、袋から箱を出している間、喜んでもらえるか気が気じゃなかった
だけど…
「おっすげぇ。腕時計か、ありがとう。大事に使うね」
「ありがとうございます!喜んでもらえましたか…?」
「当たり前じゃん。嬉しいよ」
喜んでもらえたみたい
よかった。腕時計って形とか色とか好みがあるから心配だったんだ
私が選んだのは黒ベースにゴールドのワンポイントが入ってるもの
高価なものじゃないけど普段使いにはいいかなと思ってこれにしたんだ
「サプライズ大成功じゃない?よかったね由香。」
後ろで見守っててくれた江里奈が話しかけてくる
「うん!急遽考えたからちょっと大雑把だけど…」
「まぁ光汰が喜んだんだらそれでいいんじゃね」
由羽兄ぃ…
そうだよね。光汰先輩が喜んでくれたんだからいいよね。
急遽考えた誕生日のサプライズだけど周りを見れば江里奈も由羽兄ぃも光汰先輩も笑ってる
やってよかったなと思う