第六章 校長は知る 神風の力を

そろそろ言わねばならないだろう
そう思ったのはつい最近
俺の力の事だ
俺には一つ力がある
それは
今から語ろう
「校長,いるか」
「入っていいよー」
扉の前でノックをし,入ろうとしたが少し怖くて止まる
だが
俺はそんなことに負けたくねぇ
俺が中に入るとグレイスさんも居た
「校長,俺について話そうと思う」
校長はキョトンとした後真剣な顔をする
分かったのだろう
「俺は宝石姫の孫だ」
宝石姫
それは
宝石の全てを操れる,創り出せる
世界にとって喉から手が出るほどの美しい力だ
俺はその人の孫であり力を純粋に受け継いでいる
兄達も辛うじて受け継いでいるため珍しい現象だ
つまり
俺の婆ちゃんが宝石姫だ
爺ちゃんは炎海王だ
爺ちゃんの力は兄達が受け継いでいる
俺は婆ちゃんの方が強い
「そうか」
校長は一言呟くばかりで静かな時が流れる
「そんな俺でも」
俺は
ここで
「居てもいいのか?」
俺は
怖い
「神風」
ピクリと身体が揺れる
「はい」
だが
俺の目は好調を捉えたまま
「よく言ってくれたね,待っていたよ」
待っていたよ?
何故?
「私は知っているよ,君のことを」
なぜなら
「私はお婆ちゃんに助けられたからね」
助けられた?
婆ちゃんに?
「君が幼い時も知っている,だからと言って来て欲しかったわけじゃなく君のお菓子があまりにも綺麗で繊細で私の学校に来て欲しいと思ったからだよ」
ポンと俺の頭を撫でて抱き締められる
俺は涙をとても止められないそうにない
「で?君はここに残るかい?」
「当たり前だ!」
俺は
ここで
強くなって
有名になるんだ
そしたら
婆ちゃん達に会いに行く
俺は宝石の力を持つ化け物だ
だけど
お菓子に対しては真剣に努力している
それを誇りに思っていんだ
「生徒達も知ってるよ」
は?
「なぜなら」
おう
「そこにいるからね」
「あ,察し」
俺は扉を引くと
初めて来たときの様に生徒達が流れ込んできた
俺は声を出して笑った
それを見て赤くなる生徒達
「やはり嫁に来てくれ!」
「何故そうなる!」
俺は
何故か
狙われるんだが?
何故?
「さて,宝石の力少し見せてやるよ」
俺はにこっと笑い掌を上に向ける
ピキピキと音を立てて色とりどりの宝石の柱が出来上がった
それはキラキラと輝くだけでなく見る所によって色が変わる
「すげぇ」
「綺麗」
「美しい」
俺の力を褒めたやつが俺からしたらびっくりだ
これを見たやつは
大抵
化物という
俺は悲しい顔をしたがやっぱりバレてしまった
「俺はカシュラ,宜しく」
「ん?この前のやつか,宜しくな」
握手をすると同時に引き寄せられる
「!?」
「俺,お前のこと狙うから」
狙う?
俺の技をか!?
「上等,やれるもんならやってみな」
俺は誤解しながらそういうとカシュラは笑って頷いた
俺の力を受け入れてくれた
それが俺にとっての救いだった
嬉しかった
なんてな