私もなんとか頭を切り替えて図書室から出たところで、ふと気付いた。

鍵、麻木蓮が持ったままじゃない?

私は鍵を持ってない。

嘘でしょ。

深いため息が出る。

幸いここから麻木蓮の2-1は階段を上ってすぐだ。

私はグッとお腹に力を入れて麻木蓮のいる教室に向かう。

さっきのは、きっと何でもない。

あれは、ただの気の迷いだ。
あいつはサルなんだから。

階段を登ってすぐ、左手が2-1だ。