「理人くん」


ドアをノックして中に入ってくる春陽

「理人くん!見て」

手にいっぱいのひまわりを抱えた春陽の笑顔は、ひまわりにも負けないくらいに輝いていた


…どうしたんだよ、そのひまわり

「あ!どうしたって思ってる?学校でね、育ててたの 少し分けてもらっちゃった」


最近では俺が言葉を口にしなくても春陽にはなぜか伝わっていた


不思議なことだけど、俺たちは当たり前のようにそうしていた


ひまわりってすごいよな…
いつもりんとして上を向いて、大きくたくましくなって…

「ひまわりってね、太陽のことが大好きなんだよ 知ってた?」

えっ……そうなんだ

「あ!知らなかったでしょ
ひまわりはねいつも太陽の方を見てるの…太陽の日差しが大好きで
太陽の光を浴びるからこんなに大きくなるの」

………まるで
俺だと思った……

春陽という太陽をいつも見ている

春陽と一緒にいれて俺はこんなにも優しく、強くなれたよ………