それからしばらくして母さんが仕事から帰ってきた

春陽は母さんにあいさつして少し話をすると帰っていった




「春陽ちゃん、泊まっていけばいいのにね」

「春ちゃんがお嫁に来てくれれば俺たちも嬉しいよな」
帰ってきた父さんと母さんがそんな話をしながらご飯を食べている


「俺、部屋で寝てるわ」
そう言って部屋へと戻る


春陽がお嫁にか……
本当にそうなればいいのに……

そんな幸せを膨らませていると、また少し気分が悪くなる


熱上がっちゃったかな


そう思い薬を飲んでベッドに入る

はぁ…はぁ…

急に息苦しくなる

なんだ…コレ…
今まで感じたことのない苦しみに冷や汗がどんどん出てくる


……春陽


俺の記憶はそこで途絶えた