「あ!私理人くんに渡したいものがあるの」


そう言って春陽はカバンの中を探り出し、何かを取り出した


「理人くん、手出して」


春陽に言われるままに俺は手のひらを差し出した


─チャリ……


俺の手のひらの上に何かが置かれる


そっと春陽の手が離れ、俺は手の上にあるものを見る

「コレ……」

「本物は見つけられなかったの…だから」

春陽は微笑んだ

俺の手のひらに大切な思い出が蘇る




四つ葉のクローバーのストラップ