「写真」



水平線に目をやったまま俺は続ける


「俺が見たもの、感じたものを記憶じゃなくて形に残したいんだ…
そしてたくさんの人に見てもらいたい…

俺写真撮りたいんだ!」


静かに語る俺の手をギュッと握る春陽

「出来るよ…理人くんなら
だってあの海の写真すごく感動した……紫さんにもらったの」

そう言って春陽は俺が撮ったあの夕日が沈む海の写真をカバンから取り出した

「私の宝物、三つに増えちゃった」

俺から春陽に贈ったもの

¨あの約束¨
¨四つ葉のクローバー¨
¨海の写真¨

俺にとっても全て大切なもの………