時間が止まったかと思うくらい静かで波の音すら聞こえない


俺たちは見つめ合った


「…はぁぁ……」


俺の口からため息がもれる
俺は頭を抱え込んでその場にうずくまる
きっと今俺の顔はゆでダコのように真っ赤なんだろう……


「理人くん、とりあえず海から出ようよ…」

春陽が俺の腕をひっぱる


ヨロヨロと砂浜に戻るとその場に座り込む


「…理人くん?」

「春陽……俺……」

どうしよう…
今頃になってドキドキしてきた

今まで記憶の中、心の中で想うだけだった人が俺の一番近いところにいる……



俺の初恋の人……


愛しい人………