「理人くん……きゃっ!」
春陽はヒールをはいているから砂の上を上手く歩けなくて足元が危なっかしい



俺は波打ち際まで行くと春陽の方を振り返る


春陽は足元をとられこけていた


ふぅ……

俺は大きなため息をつくと春陽のそばへ近づいていく

しゃがみこみ春陽と目線を合わせる

「春陽……」
「理人くん……」

春陽を愛しいと想う気持ちを強く感じる

でも

俺は春陽に手を差し伸べることは出来ないんだ…


紫の為…

春陽の為…

そして、俺自身の為…