「……理人くんのお母さまが…
泣き叫んでたわ………

¨理人は帰ってこないかもしれない¨って……


私意味が分からなくて紫さんに聞いたの……
でも答えてくれなかった

げんちゃんが私を呼び出して教えてくれた………」



春陽は手をぎゅっと握る



「理人くん……病気なんだって……」


春陽……
春陽には知られたくなかったな…

俺は悲しみを隠しながら砂浜へ向かって歩きだした

「理人くん!!…ねぇ帰ろう…」
春陽が俺の後を追い掛けてくる

俺は無言のままスタスタと先に進む