俺は水滴の残るベンチの水を手で払い、ベンチに座った


そして空を見上げる



何も考えず…ただ、ただ
空を見つめてみた


まだ少し濁った雲の残る空から一筋の光が差し込んだ

少しずつ少しずつ
空は澄んだブルーをのぞかせていく



目の前が急にぼやけてくる

頬に冷たいものが触れた


……雨?


雫が俺の手の甲に触れ


それが涙だと気付いた