「…ハハハ(笑)
春ちゃんらしいなぁ…昔から何ひとつ変わってない」

おじいちゃんは昔を懐かしみながらたくさん話を聞かせてくれた


僕がまだ幼稚園の頃、春陽とは一度会っていた
町内のお祭りがあった時のこと……

すれ違う子が持っていた水ヨーヨーをどうしても欲しがっていた僕

そんな僕を見て、父さんが失敗しながらも頑張って取ってくれた

嬉しくて嬉しくて振り回していた時にそれが割れてしまった


水浸しになり泣いていた僕に隣にいた女の子がそっとそれを差しだしてくれた

「私ので良かったらあげる!もう泣かないで」