ふと我に返り、春陽のことを考えている自分に気付く

何考えてんだ俺…
春陽には紫がいるだろ
俺には有恵がいるじゃないか……


春陽のことはもう
忘れるんだ………





しばらくして春陽が戻ってきた


「あれ?おじいちゃんは」
「さっき理人くんのご両親に会ってちょっとお話してるわ」


春陽は俺のそばにあったイスに座る



「理人くん、元気そうで良かった…」
春陽は優しく微笑む



─ドキン



「今日天気いいよ 窓開けよっか」
立ち上がり窓を開ける春陽

開けた瞬間入り込んできた風が春陽の髪を揺らす