俺が目を覚ました日から3日が経った



相変わらず退院できそうな気配はない…

「理人」
おじいちゃん…

おじいちゃんが病室のドアからひょいと顔をのぞかせる

「理人、元気か?」
「元気だよ!なのに何で退院できねぇの!!」

おじいちゃんは俺の側に来ると、近くにあったイスに座る

「何言ってんだ…休める時にはゆっくり休んだ方がいい…
みんな生き急ぎ過ぎなんだよ…」

おじいちゃんは遠くを見つめて悲しそうにつぶやく


おじいちゃん…?



コンコン─

突然ドアをノックする音
普段誰もノックなんてしないから逆にびっくりする

「あ…どうぞ」
俺の声と共にドアが開き懐かしい顔がのぞく



……………春陽……