ポンッと肩を叩かれ俺は振り向く

「理人　飲めよ」
紫が俺に冷えた缶コーヒーを差し出す

「お前ってどんなときでもコーヒー党だよな」
俺の隣に座りながら紫が笑う


「俺ってさ─理人のこと何でも知ってるよな─」
「まぁ付き合い長いしな」
「口にしなくてもお前の考えてること何となく分かるしな─」
俺たち夫婦並みだよな
と、紫が爆笑する




「……………
理人……俺さ
今日一日春ちゃんと一緒にいて思ったんだ…俺

春ちゃん好きだわ……」

紫の顔は本気だった
真剣な顔で遠くにいる春陽のことを見つめていた