俺たちは30分近く電車に揺られ海の見える水族館へとやってきた

電車から降りると海は見えないのに潮の香りがした
優しく包まれるような不思議な感じだった

「海が近いんだね」
隣で有恵がつぶやく
有恵の方に目をやると嬉しそうにでもどこか恥ずかしそうに微笑む
「もう!あんまり見ないでよ」
照れながら有恵が言う

「お─い 2人ともいちゃついてないで行くぞ!」
先に歩き始めていた紫が少し離れたところから俺たちを呼ぶ

急いで2人の所に行き俺たちは目的地である水族館へと向かっていった