静かな空間がなんだか居心地悪くて、私はわざと「親に連絡するね!」と、スマホを起動させる。
数回コールのあと、お母さんが電話に出る。
「あ、もしもしお母さん?」
『真紘?どうしたの?』
「今、雨降ってて家に帰れないから友達の家にいさせてもらってる。帰るの遅くなりそう」
『友達?日葵ちゃんのことかしら?』
「・・・・・・うん、まあそんな感じ」
まさか「男子の家です」なんて言うわけにもいかず、曖昧に言葉を濁らせる。
『ちょうど良かったわ~』
スマホの向こうから、安心したような声が聞こえる。
「お母さん?どうかしたの?」
『お父さん、今日出張でしょ?お兄ちゃんは中学の同窓会でいないし』
「うん、それは知ってるけど」
それが今どうしたんだろう?
『で、私のお父さんちょっと倒れちゃったみたいなのよ~』
「え!?それって大丈夫なの!?」
お母さんから聞かされたことに、私は驚きを隠せない。
『ただの貧血みたいで命に別状はないんだけど、やっぱり心配でしょ?だから、今日一日私、実家に帰ってるの。だから、日葵ちゃんに泊まらせてもらえるか聞いてもらっていい?』
「は!?」
お母さん、『泊まらせてもらえるか聞いてもらっていい?』じゃないよ・・・!
言葉を濁した私が悪いんだけど、ここは日葵の家じゃないし。
「お母さん、それは無理・・・」
「いいですよ」
「はっ!?」
「それは無理」と言おうとした私の手から、どこから話を聞いていたのか悠理はスマホを奪って答えてしまった。
というか、悠理が電話に出ちゃ、意味ないでしょ・・・!
「悠理、返し・・・」
『ちょっと真紘!何今の男の声!?』
案の定お母さんは、プチパニックになっている。
「お、お母さ・・・」
『まさか彼氏なの!?真紘にも春が来たのね~』
「お母さん!?」
何を勘違いしているのか、お母さんは嬉しそうな声を漏らす。
『遠慮しないで、一日でも二日でも泊まっていいわよ~!明日は丁度土曜日だし』
「お母さん!彼氏じゃないから!」
『悠理くん?でしたっけ?真紘を頼みました!』
「わかりました」
「悠理!」
『真紘、また今度悠理くん紹介してよね~。じゃあ、あとはお若いお二人で~』
電話が切れる。
嵐のようだった・・・。
「あああああ、絶対勘違いしてるよお母さん!」
私は頭を抱えて座り込む。
数回コールのあと、お母さんが電話に出る。
「あ、もしもしお母さん?」
『真紘?どうしたの?』
「今、雨降ってて家に帰れないから友達の家にいさせてもらってる。帰るの遅くなりそう」
『友達?日葵ちゃんのことかしら?』
「・・・・・・うん、まあそんな感じ」
まさか「男子の家です」なんて言うわけにもいかず、曖昧に言葉を濁らせる。
『ちょうど良かったわ~』
スマホの向こうから、安心したような声が聞こえる。
「お母さん?どうかしたの?」
『お父さん、今日出張でしょ?お兄ちゃんは中学の同窓会でいないし』
「うん、それは知ってるけど」
それが今どうしたんだろう?
『で、私のお父さんちょっと倒れちゃったみたいなのよ~』
「え!?それって大丈夫なの!?」
お母さんから聞かされたことに、私は驚きを隠せない。
『ただの貧血みたいで命に別状はないんだけど、やっぱり心配でしょ?だから、今日一日私、実家に帰ってるの。だから、日葵ちゃんに泊まらせてもらえるか聞いてもらっていい?』
「は!?」
お母さん、『泊まらせてもらえるか聞いてもらっていい?』じゃないよ・・・!
言葉を濁した私が悪いんだけど、ここは日葵の家じゃないし。
「お母さん、それは無理・・・」
「いいですよ」
「はっ!?」
「それは無理」と言おうとした私の手から、どこから話を聞いていたのか悠理はスマホを奪って答えてしまった。
というか、悠理が電話に出ちゃ、意味ないでしょ・・・!
「悠理、返し・・・」
『ちょっと真紘!何今の男の声!?』
案の定お母さんは、プチパニックになっている。
「お、お母さ・・・」
『まさか彼氏なの!?真紘にも春が来たのね~』
「お母さん!?」
何を勘違いしているのか、お母さんは嬉しそうな声を漏らす。
『遠慮しないで、一日でも二日でも泊まっていいわよ~!明日は丁度土曜日だし』
「お母さん!彼氏じゃないから!」
『悠理くん?でしたっけ?真紘を頼みました!』
「わかりました」
「悠理!」
『真紘、また今度悠理くん紹介してよね~。じゃあ、あとはお若いお二人で~』
電話が切れる。
嵐のようだった・・・。
「あああああ、絶対勘違いしてるよお母さん!」
私は頭を抱えて座り込む。