「今日は二週間後にある合宿について決めるぞー」
担任のその一言でクラスは一気に騒がしくなった。
千晴くんから話を聞けて、安心していた私を待っていたのは、学校行事の、いわゆる『親睦を深めましょう』的な合宿だった。
「ねぇねぇ、一緒の班になろうよ!」
「今回の合宿であの子と仲良くなってみせる!」
「おー、がんばれ」
クラスは早くもソワソワしている。
合宿が楽しみで仕方がない、というような感じだ。
「男女二名ずつの活動班を作れー。やり方は学級委員に任せる」
私の学年は、珍しく男女の人数が同じで、
40人のクラスの男女の比率も同じになっている。
適当な先生の声で、学級委員が前に出て場を仕切り始める。
「自分達で好きなように班を作ってください」
学級委員の言葉に、クラスメイトからは歓声があがる。
まあ、私は日葵と一緒になるから関係ないけど。
「ねぇ真紘!一緒の班になろ!」
「いいよ」
日葵も、私と一緒の班になる気満々だったみたいで、すぐに声をかけてきた。
「じゃあ、あと男子二人だね」
日葵はご機嫌そうに言う。
残念ながら、駿樹さんは違うクラスで一緒の班になれない。
「日葵、駿樹さんと違う班になるのに、どうしてそんなにご機嫌なの?」
「え?そんなの、真紘と一緒に行動出来るからに決まってるよ!」
「‥‥‥‥‥‥!」
無邪気な笑顔でそう言われて、思わず言葉に詰まった。
「あれ?もしかして、真紘、照れてる?」
「照れてない!」
「ウッソだ〜。真っ赤になっちゃって可愛い!」
完全に日葵は調子に乗っている。
再度、日葵に「照れてない」と言おうと口を開いたとき、視線を感じた。
見ると、一部の女子が険しい顔でこちらを見ている。
まあ、睨まれているのは私じゃなくて、日葵なんだけど。
大方、日葵に嫉妬しているだろう。
大半の女子は日葵と一緒にいても、日葵に嫉妬したりしない。
多分、日葵に彼氏がいることを知っていて、日葵に私を取られる心配がないとでも思っているんだろう。
ただ、私のファンにも一部、「過激派」と呼ばれる人達がいて私に近づく女子は睨む、もしくはヒソヒソ陰口を言う、というようなことをしている。
そんな人達は、集まって私のファンクラブまで立ち上げていると日葵から聞いたことがある。
ともかく、親友に危害がいかないようにしないと。
担任のその一言でクラスは一気に騒がしくなった。
千晴くんから話を聞けて、安心していた私を待っていたのは、学校行事の、いわゆる『親睦を深めましょう』的な合宿だった。
「ねぇねぇ、一緒の班になろうよ!」
「今回の合宿であの子と仲良くなってみせる!」
「おー、がんばれ」
クラスは早くもソワソワしている。
合宿が楽しみで仕方がない、というような感じだ。
「男女二名ずつの活動班を作れー。やり方は学級委員に任せる」
私の学年は、珍しく男女の人数が同じで、
40人のクラスの男女の比率も同じになっている。
適当な先生の声で、学級委員が前に出て場を仕切り始める。
「自分達で好きなように班を作ってください」
学級委員の言葉に、クラスメイトからは歓声があがる。
まあ、私は日葵と一緒になるから関係ないけど。
「ねぇ真紘!一緒の班になろ!」
「いいよ」
日葵も、私と一緒の班になる気満々だったみたいで、すぐに声をかけてきた。
「じゃあ、あと男子二人だね」
日葵はご機嫌そうに言う。
残念ながら、駿樹さんは違うクラスで一緒の班になれない。
「日葵、駿樹さんと違う班になるのに、どうしてそんなにご機嫌なの?」
「え?そんなの、真紘と一緒に行動出来るからに決まってるよ!」
「‥‥‥‥‥‥!」
無邪気な笑顔でそう言われて、思わず言葉に詰まった。
「あれ?もしかして、真紘、照れてる?」
「照れてない!」
「ウッソだ〜。真っ赤になっちゃって可愛い!」
完全に日葵は調子に乗っている。
再度、日葵に「照れてない」と言おうと口を開いたとき、視線を感じた。
見ると、一部の女子が険しい顔でこちらを見ている。
まあ、睨まれているのは私じゃなくて、日葵なんだけど。
大方、日葵に嫉妬しているだろう。
大半の女子は日葵と一緒にいても、日葵に嫉妬したりしない。
多分、日葵に彼氏がいることを知っていて、日葵に私を取られる心配がないとでも思っているんだろう。
ただ、私のファンにも一部、「過激派」と呼ばれる人達がいて私に近づく女子は睨む、もしくはヒソヒソ陰口を言う、というようなことをしている。
そんな人達は、集まって私のファンクラブまで立ち上げていると日葵から聞いたことがある。
ともかく、親友に危害がいかないようにしないと。