それから30秒もしないうちに、唯斗君が来た。
「ハァーハァーケホッゼーハァー」

「少し、喘息も出てるな」
そう、呟いてから、

「凛、吸って、吐いて」
冷静に対処していった。

健兄は、ただ見てるだけ
絢斗は、ただ耳を澄まし聞いているだけだった。

その後、落ち着いてきた私の呼吸を、聴診器で確認して、

「絢斗、もう大丈夫だから通話切るぞ」
と、私の許可なく勝手に切った。