「あ!鈴村もう帰るのか?」





「え!?柳瀬くん!?」





え⁇幻覚……じゃないしな、




柳瀬くんはいつもと違って少し濡れたバスケのユニフォームと汗が垂れる髪の毛。






「や、柳瀬くんどうしているの?」






「今、15分休憩入ったから様子みにきた」





わざわざ来てくれたの⁇





どうしよう、今日家に帰ってどうやって気持ちを伝えるのか考えようと思ったけど。





2人きりになれるなんて。今しかないよね?





「やっ柳瀬くん!」





「えっ急に大声出してどうしたんだよ」





私たちを切なく少し沈みかけた夕日が照らす。





「わ、私……。柳瀬くんのこと。好きだったよ」





沈黙が走る。





「だったのか。そっ」





「そして……今も」







真剣に柳瀬くんの目を見ていう。





ポーカーフェイスなんて忘れて、口を開けて私を見る柳瀬くん。





パッ





私の腕を引いて図書室に入っていく柳瀬くん。




私はカウンターの下に入る。