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私はその時からずっと柳瀬くんのことが好きだったんだ。
カエルくんを持ち上げる。
お尻についた黄色いハート。
柳瀬くんのいた3組のクラスカラーの黄色。
もし私が本当の私でこれまで生きてこれたのなら、きっとゆりとも、美咲ちゃんとも、奏ちゃんとも、もっと楽しい思い出をいっぱい作れたのかな?
わたしは…私はせっかくこんなにも近くにいた大好きな人に助けてもらってばっかりで…。
自分の気持ちにも気づかずに3年間も経っていたんだ。
やるせない気持ちでわたしは図書室を後にする。
鍵を職員室に返して私は帰った。
バスにのって、電車に乗って駅に着く。
そこから歩いて家に帰っている途中だった。
違う高校の制服を着たこと目が合う。