「大丈夫。すぐにおさまるから。」
そう言って私の頭を撫でてくれるその人。
「あなたは……誰なの?」
どうして私に優しくしてくれるの⁇
「俺は、君の隣のクラスの"柳瀬 詩優 "」
次の瞬間
「きゃー‼︎」
わたしのスカートの上に雨蛙が!
それをみた柳瀬くんがパッと払ってくれる。
「雨蛙は絶対、鈴村の声にもっと驚いてるよ(笑)」
「え?」
雲の間から差し込んだ太陽みたいな笑顔で笑いかけてくれた君に。
初めて見たこの人の笑顔にわたしは……っ
次の日もわたしは一人だった。
辛かった。苦しかった。
一人でお弁当を食べ終わったときだった。
タッタッタッタッ
【ガラガラガラガラ】
「雫良‼︎」
結衣がわたしの名前を呼ぶ。
次はどうやって苦しむんだろう。
「ごめん、ごめんね‼︎雫良!」
涙を流す結衣。