「やだあきったなーい!いこいこ〜!」
暖かい雨が顔に降る。
それは地面に落ち、アスファルトに沈んでいく。
サッ
あれ?雨が…止んだ……?
見上げると、そこには同じ制服を着た男子がいた。
「ついてきて」
わたしはその人の傘に入って言われるがままついていく。
屋根のついたベンチに案内されて、わたしはそこに座る。
「ちょっとまってな」
数分後、パックを片手にその人は戻ってきた。
「はい、これ飲んでちょっとは落ち着いて」
いちごオレとかかれたそのパックを私はゆっくりと飲む。
どんどん、飲んだ分だけ涙がでてくる。
信じてたのに。助けて?って見つめてたのに。
結衣は助けてくれなかった。
私をみて笑っていた。
「うぇっーん"ぅーえん"」
可愛くない声で泣き叫ぶ。