「詩優くん!顧問の先生が話したいことあるから部活終わったら来て欲しいらしいんだけど今、俺ら部活終わったから来てくれない?」





汗を流し息を切らしながら先輩が告げる。





「了解です!」





そして私の方を向く。





「これでおあいこな?」





最後に、最高の笑顔を見せて。





柳瀬くんは図書室を出た。





わたしは自分の意志に嘘をついているの?





周りに合わせているだけと、自己満足の理由を付けて損をしているの?





リュックについたカエルくんと目が合う。





私は周りに合わせてカエルを作ったんじゃない。








本当は…本当は、自分の意思でちゃんと作ってたんだ。