どんな顔したらいいかなんて私にはわからなかったから、柳瀬くんの顔を見ないようにしようとしか考えてなかった。





それに、柳瀬くんには迷惑かけたくなかった。





私なんかと噂されちゃうなんて、ほんと可哀想だったから……。





周りからは冷やかされるし、結衣から少し押されるし……。





出来る限り彼とは近付きたくなかった。





それから一年が過ぎ次の体育大会がきても、私たちはなにも交わすことなく時間は過ぎていった。






その頃周りの子たちの間ではあの噂は嘘だったらしいという噂に変わっていて、なにも変わらない日常がやってきていた。





うん。そう私たちは何もない。





何もない関係だから。