「……あ?」
「……美空?」
「あたし、 たぶんどこか病気なんだ」
「「……病気⁉︎」」
「きっと悪い病気なんだ」
「「……⁉︎」」
「いっぱい胸がドキドキするんだ。 前はこんな事なかったのに、今は……。 おかしいんだ、気付けばいつも考えてる」
「……ええっと、 それってまさかっ……!」
「おまえっ! さっきはそんなこと一言もっ、」
「……はぁ〜、」
出ていくため息……
「なに⁉︎ 急に気が付いたの⁉︎」
「……っ、おいっ……気付けば誰を考えているんだ!」
「湧人だよ。 湧人が頭から離れない。 実は再会してからおかしいんだ。 なんか胸が苦しくなって……さっきもキス、 しようとして……」
「「……っ⁉︎」」
「黒木に治してもらおうかな。そうすればきっと——」
「きゃあああ〜っ!!」
グリムの叫び声に、あたしも佑影も、そして教室中がビクッとなる。
「おいっ! グリム!」
「ごめん〜! だって……」
集めた視線に愛想笑いでグリムは何でもないとアピールした。