麻那の言う通り、ふたりで会っていたからって、安易に怪しい関係だと決めつけてはいけない。自分と高海がいい例なのだから。

でも、『ただ事じゃなさそうだった』というのはやはり気になる。それに、菫さんが私たちと無関係ではないのは確かだ。


「その女の人、たぶん菫さんって人なんだけど、例の投稿をした可能性もなくはないと思ってるの。最近、連絡が取れなくて」


あまり味気がしなくなってきたパスタを口に運んで思案していると、同じようにして考え込んでいた麻那が、なにかをひらめいたらしく背筋を伸ばす。


「彼女、実名でSNSやってる? 投稿があればなにかわかるかも」
「あ……なるほど!」


そうか、私はやっていないから頭になかったけど、その方法があったか。

さっそく麻那に名前を入れて調べてもらうと、わりとすぐに菫さんらしき人物の写真が載っているアカウントを見つけることができた。

投稿されているものの中に、私と一緒に行ったカフェのランチの写真もあり、日づけも合っているので間違いない。

麻那と顔を寄せ、写真を一年ほど遡って見ていたとき、目を疑うものが飛び込んできた。