「あーごめんね?」
片岡くんが言った。
「わざとぶつかって謝らないような子、普通に無理」
「…はぁ?」
「さっきその子にぶつかったよな。それもわざと」
――その子、
そう言った片岡くんと目が合った。
その子って、私のことかな。
女の人たちの鋭い視線が向けられる。
…うわー、こわいなぁ。
「あとお前らの顔タイプじゃないし、体系もそそられない。魅力が1個もないんだけど、それでよく遊ぼうなんて言えたね。鏡見て現実見たら?」
「なっ…、」
「あとさっきからその子のこと睨んでるみたいだけど、この女まじで冷血だし俺のことなんか興味ねーの。睨んだところで意味ないからやめときな」
つらつらとそんな言葉を並べた片岡くん。
爽やかじゃない、ブラックモードだ。
「顔がタイプじゃない」「そそられない」「魅力がひとつもない」――そんな言葉を向けられた金髪さんとインナーカラーさん。
「…サイテー!」と吐き捨てどこかへ行ってしまった。