「え、つーかあれ八樹じゃねえ?」
…ああ、見つかってしまった。
いや、別に隠していたわけではないけれど、なんとなく、休日に片岡くんと出かけている事実を2人に知られるのは避けたかったというか、なんというか。
特に日野くんには───…
「涼風さん、なんだかんだ八樹とイイ感じなんじゃん?」
…やっぱりバレたくなかった。
「…全然。ホントにお互い用事があっただけだから」
「別に嘘つかなくたっていいのに。面白いね」
「、嘘じゃないって」
「はは、必死だ」
なんだなんだ。
日野くんまで私の反応を見て楽しむつもりだろうか。
嘘じゃないのに。本当に、お互いチカさんの誕生日プレゼントを買うって言う用事があったのに。