ファンタジー
完
海山堂/著

- 作品番号
- 1609897
- 最終更新
- 2020/07/20
- 総文字数
- 3,006
- ページ数
- 1ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 144
- いいね数
- 0
降りしきる白雪は輝きに染まって、万華鏡のように果てしなかった。
- あらすじ
- 涼香のベッドの飾り棚には、尾びれを美しく翻した透明な金魚の標本瓶が置かれていた。彼女は生物学者である父と二人暮らしだった。六つの頃に母の連れ子としてこの家に来たが、母はまもなくガンで死んで、腹違いの兄と姉とは成人してから家を出て行った。涼香が二十八になったある冬の日、父が死んで泣き通しだった彼女は、朝のニュースを耳にすると雪の中を飛び出して行った。